高校名人の将棋ブログ

楽しみながら、強くなる。

次の一手問題を作ってみた② 昨日の問題の解答も発表(2021年12月5日)

こんにちは、ゆーしゃんです。

 

今回も、前回に引き続き

次の一手問題を取り上げようと思います。

 

まだ前回の問題を解いていない方はこちら

次の一手問題を作ってみた①(2021年12月4日) - 高校名人の将棋ブログ (hatenablog.com)

 

では、前回の問題の答えから

見ていきましょう。

 

 12月5日 今日の問題はこちらからとべます

 

12月4日の問題の解答発表

第一問 序・中盤の戦い方

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正解は、9三桂成です。

評価値は+686(先手有利)

 

これは頻出の手筋ですね。

 

以下、9三同香は8三歩成で

飛車先を突破できます。

実戦は8一飛、8三歩成、5五歩、8二成桂

と進み、先手が優位を築きました。

 

序・中盤で敵陣を突破すれば

一気に有利になるので、

こういう手筋は覚えて

どんどん使うべきです。

 

第二問 起死回生の一手

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(便宜上先後逆)

正解は、3三銀

評価値は-1478(後手優勢)

 

これが後手起死回生の一着。

問題図で5四香と竜を取ると、

5二銀で詰まされます。

 

しかし、3三銀、同玉、4一桂、

2三玉、2二歩、1三玉、1二歩、

1四玉、2三金、2五玉

と手順を尽くしてから5四香と取れば、

自玉が安全になっています。(下図)

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まるでマジックのような手順ですね。

 

3三銀の一手が見えれば

優にアマ有段の実力が

あると言えるでしょう。

 

第三問 玉を逃げる時は要注意

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(便宜上先後逆)

正解は8五玉

評価値は+927(先手優勢)

 

☆正解以外の変化

①8七玉は7八金、8六玉、5三角、

7五歩、8七香で詰み(下図)

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②7五玉は5三角の王手金取りがある。

以下、6四歩、7六歩、8四玉、

3一角成と進む(下図)

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図では後手玉は8五歩以下の詰めろ。

相手が香車を持っているのが大きい。

 

 

よって、正解は8五玉。

以下、8九香、8六歩、同香、

同玉、9七角、8五玉、3一角成

と進みますが(下図)

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後手玉は詰めろになっていません。

前の変化と比べて先手は香車

持っていないので、

後手玉の安全度も増しています。

よって、図から

守るなら7五香、

攻めるなら3七角成など、

後手の選択肢が増えますね。

 

形勢が二転三転している中、

後手も必死に玉を逃がそうとしています。

そういう局面では

自玉が詰まないことばかりに

集中してしまいがちですが、

不利な状況においては

視野を広くしないと逆転は難しいでしょう。

 

玉を逃げる一手はそれだけで

形勢を左右するほどの勝負の山場です。

ここで正着が指せるようになれば

アマ四・五段の実力と言えるでしょう。

 

第四問 終盤の確信は命取り

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正解は4四歩

評価値は+260ぐらい(互角)

 

☆正解以外の変化

①4四桂(下図)

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これなら4二金打、2三玉、5四香にも

5二銀以下詰みます。

 

この変化があるから、

絶対に桂合が正しいと

思ってしまいがちですが、

しかし実は疑問手。

 

4四桂には同馬、同歩、

4二金打、2三玉、4四歩

とされ、一気に後手玉が遠くなります。

(下図)

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大事な桂馬を取られたのが大きいです。

実は図で桂馬を持っていれば、

4三桂、同金、7三角、4一玉、5二と、

同玉、6一銀、同玉、6三香以下、

後手玉は詰みます。

 

 

よって、

桂馬は大事な駒であるため、

手拍子に4四桂と

指してはいけません。

 

②5五香は、同馬、同竜、7八香、

8六玉、8七歩以下詰み。

 

よって、素朴な4四歩が最善(正解図)

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4二金打、2三玉、5四香

がありそうですが、

そこで6二銀打、4一玉、5二銀以下

詰んでいます。

 

よって、後手も4二金打では勝てません。

そこで、正解図から4四同馬、

同竜、4二金打、2三玉、4四歩

はどうでしょう。(下図)

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どこかで見た形ですね。

そうです。4四桂合の変化だと

先手は桂馬を持っていないのですが、

4四歩合の変化では桂を持っています。

よって、前述したとおり

4三桂から即詰みになります。

 

今回の問題のように、

終盤の確信ほど怖いものはありません。

確信して指した一手が実は

大悪手だったということは

よくあります。

だから、確信を持ったとしても

もう一度穴がないか

考えてみるべきです。

その習慣がつけば

勝率UPは間違いないでしょう。

 

ちなみにこの問題は難解でしたね。

正直私もすべての変化を

30秒以内に読み切るのは不可能でした。

この変化を30秒~1分で読めるのであれば

アマ高段者ですね。

 

12月5日 今日の問題

※問題のレベルは、(あくまで目安ですが)

☆・・・アマ1級以下

☆☆・・・アマ初段~三段

☆☆☆・・・アマ四段~五段

☆☆☆☆・・・

アマ六・七段相当(筆者が頭を捻るレベル)

☆☆☆☆☆・・・

プロレベル???(筆者が到底見えないと思うレベル)

 

第一問

難易度:☆☆

目標回答時間:30秒

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第二問

難易度:☆☆☆

目標回答時間:30秒

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問題の答えと解説は次回発表しますので、

問題を解かれましたら、

ブログのコメント欄やツイッター

答えを書いてみてください

 

今回はこれで終わりにしようと思います。

何か要望等ありましたら、

コメント欄かツイッター

お知らせください。

ではまた次回お会いしましょう!